僕は星矢。≪ヴぉるⅩ≫(新作小説)

僕は星矢。

 

あれぇ~。

 

どうして?

 

自分が計画していた通りに勉強が全然できないよ。

 

おかしいよ。僕がやると決めた勉強のはずなんだよ。どうして?

 

今日も。土曜日で学校が昼に終わったので。一目散に図書館に行って勉強していたのに。

 

すぐ眠たくなって。机に突っ伏して寝ちゃったよ。

 

だから僕は思い切って帰ろうと思ったんだ。僕は切り替えが早いからね。決断力があるんだ。

 

でも。あの男に途中で勉強を投げ出して帰るところをバレたくないよ。

 

だから。僕は。勉強道具を片付ける音を一切出さずに。忍者のようにして。片づけていたのに。

 

どうして?

 

あの男に。僕が帰り支度をしていたのがばれちゃったよ。

 

悔しいよ。くそぉ~なんだよ。

 

僕は人生で一番悔しい思いをして。帰ってきちゃったんだ。

 

家に帰るまでの道中。すんごく悔しかった。

 

でも。僕は。執念深いからね。本当にしつこい性格だからね。

 

また明日も図書館に行くよ。あの男に張り合うんだよ。僕は。えっへん。

 

そうだ。僕は。頭がいいからね。僕が勉強が思い通りに勉強が進まないのは。僕の友達のせいだよ。

 

そう。そうだよ。僕の勉強のできない。死んだ魚のような眼をした。いつも催眠術にかかっているような。あのトロ~んとした気持ち悪い目つきの友達のせいだよ。