僕は星矢。≪ヴぉるⅪ≫(新作小説)

僕は星矢。

 

僕は毎日図書館に行く。

 

僕はあの男が毎日閉館時間まで自習室にいるのが。気に食わない。

 

死ねばいいのにだよ。本当に。

 

だから。僕は。図書館の職員に。あの男の悪口を言ったよ。

 

あの男が毎日自習室にいるから。僕ら高校生が迷惑しているってね。

 

どんな問題。エッヘン。エッヘン星矢。

 

そしたら。図書館の人にうっとうしいことを言われてしまったよ。

 

あの方は毎日図書館にこられておりますので。わたくしどもからは直接言えませんだって。

 

そして。もしあの方がどうしても気になるなら、1か月ほど自習室に入るのはご遠慮くださいだって。

 

どうしてこうなるのさ?

 

言ってしまった手前。1か月間。自習室に入ることができなくなってしまったよ。

 

悔しいよ。腹立つよ。

 

シクシク。シクシク星矢。